古武術身体操法

古武術身体操法というのは、古武術研究家として知られている甲野善紀氏が提唱している、古武術のさまざまな流派を元に編み出したカラダの動かし方のことです。

古武術身体操法(つづき)

古武術と名前は付いていますが、特に武術としての技法やテクニックではなく、空手や柔道などのような格闘技の方法、トレーニング法でもありません。

甲野善紀氏が、自身の古武術に関する研究を生活に応用するとどうなるか、といったことをまとめたもの、と考えればよいでしょう。

つまり、古武術の根底に流れる基本的な動作を生活に応用するとどう便利に生きられるか、というのが古武術身体操法と言えるでしょう。

ただ、古武術身体操法は正確には古武術という名前を冠するには、あまりにも甲野善紀氏の創作による部分が大きいため、甲野善紀氏自身も、古武術身体操法を含めた自身の技法に対して古武術といった名称を使うのを控えるように主張しているそうです。

ただ、すでに甲野善紀氏=古武術というイメージが固まってしまっていることや、マスメディアなどでも古武術という言葉を使いたいために、どうしても古武術身体操法という言葉が使われているのも事実です。

古武術身体操法では、ナンバ走りやナンバ歩きに見られるような、特殊な歩き方で早く歩けたり、階段を楽に上ったりといったことが紹介されています。

また、介護の現場などで役に立つような技術、例えば横たわっている人を軽々と起こすといった技術も紹介されているため、古武術を介護に応用しようという動きも出てきています。

甲野善紀

古武術が今のように広く知られるようになった立役者の一人として甲野善紀氏の名前を紹介しないわけにはいかないでしょう。

甲野善紀氏は1949年東京生まれ。古武術研究家として知られています。

甲野善紀氏に対しては、古武術研究家として、あるいは古武術を広めた立役者として評価の声がある一方で、実際には武道家としての腕前がそれほど達者なわけではないことや、段位詐称の疑惑などもあり、否定的な意見もあり、インターネット上でも批判的なコメントを見かけることも多いです。

ただ、甲野善紀氏は決して格闘家としての強さを極めるために武術の研究を行なっているのではないということを考えると、このたぐいの批判はやや的外れと言えなくもないでしょう。

甲野善紀氏は、日本で江戸時代ぐらいまで一般の人も行なっていたという説もある「ナンバ歩き」「ナンバ走り」を現代に広めたということでも有名です。ナンバ走りというのは、簡単に説明すると走るときに右足を出すときに同時に右足を、左足を出すときに同時に左足を出すやり方です。

江戸時代の飛脚はこの走り方で一日に100kmほども走ったとされており、体に負担がかからず、姿勢が安定して早く走れるとも言われています。

さらに、甲野善紀氏は介護の現場に古武術の身体運用法を取り入れることによって、介護の現場で働く人の負担を軽くしようという試みも行なっています。

例えば、寝ている状態の要介護者を女性や子供など非力な人でも一人で抱え起こすことができる方法があります。


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